こんにちは、上虎(ウエトラ/@ue_tora)と申します。
Android端末(スマホ/タブレット)をPCから遠隔操作(リモート操作)できるアプリ(ルート権限不要)を、7つ紹介します。
- 用途
- 対象となるスマホ
- 事前準備
- その他、必要な設定
- ①『VMLite VNC Server』(有料)
- ②『TeamViewer』
- ③『Vysor』
- ④『AirDroid』
- ⑤『AnyDesk』
- ⑥『Mobizen』
- ⑦『Android Screen Monitor』
- 【おまけ】Android端末の再起動をWindowsPCのデスクトップ上アイコンのダブルクリックでする方法
用途
難病の影響で手にも障害がある関係で、スマホを直接さわるのは難しいけれどPC経由なら自分に合った入力機器を選択可能なので操作できる、という自分にとっては心強い味方です。
対象となるスマホ
また、このページの説明には、Androidスマホ『Huawei Nova Lite2』(Androidバージョン8.0.0)を使用しています。
なお、Androidのバージョンによっては、設定項目の場所が微妙に違ったりその設定項目自体が無かったりします。
設定項目が見つからない場合は、『設定』トップページの一番上にある検索ボックスで検索できます。
事前準備
USBデバッグについて
Android端末側の設定でUSBデバッグをONにしておく必要があります。
厳密には、『USBデバッグON』はUSBケーブル接続による遠隔操作(リモート操作)の場合にだけ必要となる設定なので、WiFi接続による遠隔操作(リモート操作)の場合には必要のない設定なのですが(【①『VMLite VNC Server』】はWiFi接続ですが必要)、このページはWiFi接続もUSBケーブル接続も混じった内容なので、まず最初にONにしておく事をオススメします。
※USBケーブルが充電専用だとダメなので必ず確認してください。
USBデバッグをONにする手順
一般的な手順
まず最初に、Android端末をPCにUSBケーブル接続している場合は外します。
次に、Android端末側で『設定』→『システム』→『端末情報』→『ビルド番号』を『これでデベロッパーになりました!』というポップアップが表示されるまで連続タップした上で(下記画像を参照)、『設定』→『システム』→『開発者向けオプション』→『USBデバッグ』をON。
『充電専用モードでADBデバッグを許可する』もONにした方が良さそうです。
これをONにしておかないと、ウチの環境では、『USBデバッグ』をONにしていてもUSBケーブルを抜くと『USBデバッグ』が勝手にOFFになってしまいます。
※他の設定の影響でそうなるだけかもしれません
その後、Android端末をPCにUSBケーブル接続すると、『USBデバッグの許可 このパソコンのRSAキーのフィンガープリント:■■■■■』というポップアップが出現するので、『このパソコンからのUSBデバッグを常に許可する』にチェックを入れて『OK』ボタンを押す。
※USBケーブルが充電専用だとダメなので必ず確認してください。
これで完了です。
『Huawei Nova Lite2』の場合
『Huawei Nova Lite2』は凄く特殊で、電話アプリで
*#*#2846579#*#*
をダイヤルして『ProjectMenu』が出現する→『Background Settings』→『USB Port Settings』と進んで『Huawei Suite』か『Google Mode』を選択する、という手順をおこなった上で上記の一般的なUSBデバッグONの手順をおこなう、『それは検索しないと分らないぜ』という物でした。
ウチの環境では、『Huawei Suite』だとUSBケーブル接続時にPCにポータブルデバイスとして認識されるが『Google Mode』だと認識されなかったので(PCから内部ストレージが見れる)、『Huawei Suite』にしています。
※他の設定の影響でそうなるだけかもしれません
その他、必要な設定
Android端末側『設定』→『電池』→『起動』→『手動で一括管理』→該当アプリ→『自動起動』と『バックグラウンドで実行』にチェックを入れる
Android端末側『設定』→『アプリと通知』→『アプリ』→『設定』(下の方にあります)→『特別なアクセス』→『バッテリーの最適化の無視』→該当アプリ→『許可』
Android端末側『設定』→『電池』→右上の歯車マーク(設定)→『スリープ時にWi-Fi接続を維持』→『常時』
Android端末側『設定』→『無線とネットワーク』→『Wi-Fi』→『設定』(下の方にあります)→『スリープ時にWi-Fi接続を維持』→『維持する』
前置きが長くなってしまいましたが、ここから7種類のアプリの紹介をしていきたいと思います。
①『VMLite VNC Server』(有料)
WiFi接続専用
※通常のスリープ状態はもちろん『ウルトラ省電力モード』のスリープ状態であっても(『ウルトラ省電力モード』ではアプリの登録が必要)、唯一WiFi接続で復帰させられるのでイチオシです。
初回だけAndroid端末側のサーバーアプリの起動が必要です。
※Android端末を再起動するたびに必要。
サーバーアプリ起動はPCの専用アプリ『VMLite Android App Controller』経由で行う必要があります。
※要USBケーブル接続
『USB Connect』ボタンを押してしばらく待つと、USBデバッグONが成功していれば真ん中の『No device』が端末IDに変化するので、それを選択した状態で『Start VMLite VNC Server』ボタンを押します。
サーバーアプリ起動後は、PCで『VNC』という種類の汎用リモート操作アプリ(遠隔操作アプリ)を使ってWiFi接続で接続します。
『VNC』アプリは色んな種類がありますが、自分はたまたま『UltraVNC』を使用しています。
【Android端末サーバーアプリ起動専用のPC側アプリのダウンロード】
②『TeamViewer』
WiFi接続専用
通常のスリープ状態だと復帰させられますが(『リモートコントロール確認のプロンプト』をクリック)、『ウルトラ省電力モード』のスリープ状態だと復帰させられません。
Android端末側とPC側で、それぞれ専用アプリをインストールするだけなので、導入はそれほど難しくありません。
アカウントを作って認証などをおこなう必要はありますが。
【Android端末側アプリの各種メーカー用追加アドオンのダウンロード】
※通常のスリープ状態はもちろん『ウルトラ省電力モード』のスリープ状態からも復帰させられますが、USBケーブル接続と【Android端末側でUSBデバッグON】必須。
USBケーブルを外す事が100%無い環境なら、このアプリでも良いと思います。
ただ、セルフパワーUSBハブ等で365日24時間充電しっ放しだとバッテリーが膨張する可能性があるので、PCの電源ON/OFFと充電が連動する形にした方が良いかもしれません。
PC側に専用アプリをインストールする必要アリ。
Android端末側アプリは遠隔操作(リモート操作)を開始する際に勝手にインストールされます。
Android端末初心者の人にとっては、上記のUSBデバッグONの手順が必要な分だけ少しだけハードルがあるかも。
⑤『AnyDesk』
調査中
※USBケーブル接続の場合は通常のスリープ状態はもちろん『ウルトラ省電力モード』のスリープ状態からも復帰させられますが(ただしAndroid端末側でUSBデバッグON必須)、WiFi接続の場合は通常のスリープ状態でも『ウルトラ省電力モード』のスリープ状態でも復帰させられません。
WiFi接続の場合は、Android端末側とPC側でそれぞれ専用アプリをインストールするだけなので、導入はそれほど難しくありません。
アカウントを作って認証などをおこなう必要はありますが。
USBケーブル接続の場合は、Android端末初心者の人にとっては上記のUSBデバッグONの手順が必要な分だけ少しだけハードルがあるかも。
WiFi接続の場合の2次認証コード省略方法
Android端末側アプリの右上の『点が縦三つ並んでいるマーク』
↓
『2次認証コードを利用』をオフにする
※通常のスリープ状態はもちろん『ウルトラ省電力モード』のスリープ状態からも復帰させられますが、USBケーブル接続と【Android端末側でUSBデバッグON】と【PC側でSDK Platform-Tools for WindowsとJava JREのインストール】必須。
ラグが凄く大きくて(ウチの環境では2秒ぐらい)普段使いするにはちょっと厳しいです。
PC側に専用アプリをインストールする必要アリ。
Android端末側アプリは特に必要ありません。
色々と準備が多いので、Android端末初心者とPC初心者の人にとってはハードルが高いと思います。
https://developer.android.com/studio/releases/platform-tools#downloads
内のリンク『SDK Platform-Tools for Windows』から『platform-tools_r■.■.■-windows.zip』をダウンロードして展開。
『platform-tools_r■.■.■-windows.zip展開先¥platform-tools』フォルダに『asr.jar』をコピーします。(環境変数の設定を省略するため)
『Java JRE』が正常にインストールされていれば、『asr.jar』ダブルクリックで起動できます。
USBデバッグONが成功していれば、端末IDが表示されます。
【Android端末側アプリ:不要】
【SDK Platform-Tools for Windowsのダウンロード】
【おまけ】
Android端末の再起動を
WindowsPCのデスクトップ上アイコンのダブルクリックでする方法
Android端末をWindowsPCにUSBケーブル接続。(WiFi経由では無理です)
Android端末側の設定でUSBデバッグをON。
以下、WindowsPC側の操作。
https://developer.android.com/studio/releases/platform-tools#downloads
内のリンク『SDK Platform-Tools for Windows』から『platform-tools_r■.■.■-windows.zip』をダウンロードして展開。
『platform-tools_r■.■.■-windows.zip展開先¥platform-tools』フォルダに次の内容のテキストファイルを作成して(環境変数の設定を省略するため)拡張子を「.bat」に変更。
adb.exe -s ここに端末IDを入力 reboot
端末IDは、Android端末側『設定』→『システム』→『端末情報』→『機器の状態』→『製造番号』(Android8.0の場合)で確認できる16進数です。
※Androidのバージョンによって微妙に場所は違います
例えば、
adb.exe -s 0123456789ABCDEF reboot
のような感じ。
また、WindowsPCにUSBケーブル接続しているAndroid端末が1個の場合は、省略形の
adb.exe reboot
でもOKです。
最後に、このBATファイルへのショートカットファイルを作成してデスクトップに移動。